2009.06.13

夏草に汽罐車の車輪来て止まる  誓子(昭和8)

  
その昔、
 
 
 
夏 草 に 汽 罐 車 の 車 輪 来 て 止 ま る    山口誓子

 
 
 
 
という句を読み、面白いと感じた。映画のワンシーンのように鮮明で、山口誓子を知ったのはこの句が初めてと思う。
 たおやかな「夏草」と「車輪」という巨大な鉄塊の組み合わせは意表を突いているし、「来て止まる」と動詞をたたみかけて句を終わらせる点など、それまでの俳句にない躍動感を感じた。
 その後、調べると同時代芸術に「汽罐車の車輪」が頻出することがわかり、目のつけ所は誓子の独創でないことが判明したが、かえってこの句の面白さがわかったものだ。
 昭和8年、「大阪駅構内」と題した連作俳句(五句)の冒頭句。第2句集『黄旗』(昭和10)に収録されている。
 
posted by dear prudence at 01:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 俳句>山口誓子
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/121388807
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック