■「伝統の芸」というのは面白い。
NHKなどで「日本の匠を求めて」的な番組があって、民芸品や祭事などに従事する人々の職人芸が紹介されることがあるが、部外者から見ると彼らのこだわりに笑えることがある。
職人さんたちのこだわるポイントがあまりに専門的で、また僕らの実生活からかけ離れたものに生涯の多くを費やしているために「なぜそんなところにそこまで……」と笑えてしまうのだ。
しかし、どちらかといえば僕も笑われるほうだ。
好きな文学者がさりげなく使った一語が気になり、彼がその言葉をどこで知ったのかを調べようとして5〜600冊の本を読み、他にも膨大なコピーに目を通して半年ほど過ごしたり、あるいは魅力的な筆致の短冊を集めまくったこともあった。京都の骨董屋をめぐり、全国各地の古書店目録を欠かさずチェックして現存する全てを収集しようとしたものだ。
しかし、興味のない人が見ればこれらは単なる紙で、眉をひそめながら「なぜそんなことにそんな労力と金を……」と思われるようなありさまなのだろう。
ときどき、自分でも笑えてしまうことがある。
五月の明るい陽ざしの中、新緑に覆われた木々の下を散歩していると「もっと違う生き方があったかも?」と感じることもあるが、5分もたてば忘れてしまい、自分だけのこだわりポイントについてあれこれ悩んでいる。
その姿は、たとえばダウンタウンのコント「日本の匠を訪ねて」に通じる(?)ところがあるかもしれない。それが専門的であるほど、はたから見ればコント的な生き方に映るのだろう。
下は1990年代の番組「ダウンタウンのごっつええ感じ」のコント、「日本の匠を訪ねて」。
■(BGM):Black Eyed Peas [Don’t Lie] (2005)
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突然、失礼しました。
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