食後の満ち足りた気持ちに輪郭を与えるポップ・ミュージック――たとえばそれは、カーペンターズだ。 カレンの歌声はまさに歌姫にふさわしい。それは朝を落ち着いた色調に染め、一日の始まりをすてきな予感で満たしてくれる。 特に好きなのは “Top Of The World”。これを聴いていると穏やかな気持ちで一日のスタートを始められそうな気になる。
◆A girl came in the café and sat by herself at a table near the window.She was very pretty with a face as a newly minted coin if they minted coins in smooth flesh with rainfreshed skin,and her hair was black as a crow’s wing and cut sharply and diagonally across her cheek. (A Good Café on the Place St-Michel)
詳細は省くが、福田訳の方が原文のリズムを伝えているのではないか(特に最後の文はうまいと思う)。一方の高見訳は日本語的まだるっこしさが内容と合ってないように感じられる(特に第二文)。「a face as a newly minted coin」で、モダンガールのしゃれた髪型をした女性のきりっとした感じは、高見訳のリズムではないだろう。 しかし、こういうのは趣味感覚なので、どちらがどうとはいえない。そもそも、「原文で読むのが一番ですナ」という意見もあるだろう。 まあ、個人的には福田訳が好きなのだが、惜しいことに絶版になってしまっている。
■この前、街でゴダールの“made in usa”のマリアンヌ・フェイスフルみたいな人を見かけた。シンプルなワンピースにきれいに染めた髪が合っていて、彼女が歩くたびに周りの空気が一変する感じがした。 ヘミングウェイぐらいの筆力があれば彼女の様子を再現できるのだが、無理なので映画のワンシーンをそのまま引っぱっておこう(笑)。 下は“made in usa”(1966)のワンシーン。シンプルな映像構成だが、壁、ソファー、テーブルの色の組み合わせは見事だ。画面右上に白色を配する感覚もすばらしい。フェイスフルの服と髪、肌の色もきちんと計算した上での配色と映像構成がなされている。さすがゴダール。 ちなみにマリアンヌは歌を歌っている人で、作曲はRolling Stones。
■(BGM):The Rolling Stones [As Tears Goes By] (1964)
■東京の地下鉄はデザインがかっこいい。 地下へエスカレーターで降り、そこかしこにあるメトロの表示やポスターを観るたびに感嘆する。 下の画像もそんなデザインの一つで、「白線内で電車を待ちましょう」というポスターだ。 イラスト、文ともにかっこいい。昭和四〇年代的なイラストに「渚でやろう。」という文、そして“Please do it at the beach.”と英語を付したところも秀逸だ。